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アニメ業界の現状、アニメ制作会社が儲からない理由

アニメ業界の現状に対する懸念や問題点の指摘において、ここ数年「アニメ制作会社に対する制作費が不当に安く抑えられている」という議論があります。

結論から書くと、アニメ業界は下請けをどんなにいじめ、安値で納品できる体制を整えたとしても、コスト的に実写版に負け、需要が少ないため収益性に劣ってしまいます。
アニメ産業がテレビ放送向けなどで一般的な30分尺のアニメをクオリティ高く作るためには、2000万円から3000万円の費用は楽にかかってしまいます。
それが許されるアニメはそのほぼすべてが原作モノか、有力なバックを持つ作品なのです。


それでも、一般的にはテレビ局から番組制作費としてアニメ制作会社に降ろされる予算は1本当たり800~1200万円程度が相場になっています。
つまり、アニメ作品のほとんどは出資側も発注側も受注するアニメ制作会社も使われる下請けも、赤字なのです。

つまりアニメ制作会社は「仕事を受注すればするほど赤字」という問題が常にあり、どこかでこれらの赤字を埋め合わせできる別の収入源を得られない限り、倒産が宿命づけられているという格好です。

その別の収入源とは、テレビ局や企画元から製作委員会方式で割り当てられるロイヤリティ収入のことで、要は「当たれば回収、当たらなければ損を被る」のがアニメ制作会社の基本的な経営スタンスということになるのです。

また、近年は「エヴァンゲリオン」のようにパチンコ業界の支援を得て再売出しを行うような作品もあります。

あと、アニメの好きな視聴者がネットなどで「広告代理店やテレビ局がスポンサー料をピンハネしているから、アニメ会社が貧乏なんだ」という論旨を振りかざすことがありますが、基本的にこれは半分正しく半分間違っていると言えます。
スポンサー企業はテレビにコマーシャルを流すためにスポンサー料を払っているのであって、全額アニメを制作するためだけに資金を拠出しているわけではありません。
広告代理店はテレビ広告を打ちたいスポンサー企業から一定の割合しか利益を取っておらず、テレビ局も広告費として広告を流すための費用を取っているにすぎません。


消費者層の問題

アニメ制作会社が苦しい理由として、アニメを好きな層は基本的に貧乏である、ということがあります。
アニメが好きでそのアニメを見てスポンサー企業やその商品に好感を抱き、買ってくれる割合が非常に少ないのです。
スポンサードの効果が限定的であることが知れているため、視聴者の特性と相まってスポンサーとして名乗りをあげる企業は驚くほど少なくなっています。

そして何より、視聴者がネットと親和性があるため、国内海外を問わずネットに海賊版として無料で閲覧できる仕組みを勝手に構築してしまっているという問題があります。
国内外のアニメ愛好家が自主的に翻訳しネットにアップする活動があり、これらは当然違法な行為ですが、視聴者がネットで鑑賞し需要を満足させてしまっていることが、最終的にアニメ会社の根本的な収入の不足に拍車をかける現象に直結していると考えられます。

また、アニメ制作は他の番組制作よりもかなりお金がかかるのも問題です。
もちろん、スピード重視で速く仕上げるだけでよければかかる費用も減りますが、アニメの世界には目の肥えたコアなファンが多数いるため、高品質であるという評判を勝ち取るにはアニメ以外の番組と比べて倍以上のコストがかかってしまいます。

そのうえスポンサーがつきにくいのですからアニメ業界、アニメ制作会社が儲からないで貧乏になっていくわけですね。



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