日本地図の画像
0

地図を扱う職業、地形図製作者とは、その仕事内容

学校で使っている学習地図や家庭で使っているさまざな地図はすべて、基本となるひとつの地図をもとにしてつくられています。
そのもとになる地図を基本地形図といいますが、地形図というのは、土地の高低など地球の様子をあらわした正確な地図のことです。
地形図製作者とは、その基本地形図の製作、修正を行う職業です。

ただ、基本地形図の製作作業は1983年に2万5000分の1地形図が整備されるとともに終了しました。
よって地形図製作者の現在の仕事は基本地形図の修正ということになります。


2万5000分の1地形図は、現在、日本全土を紙の上にあらわすことができる、もっとも詳細な、つまり、もっとも縮尺の大きな地図です。
この2万5000分の1地形図が、いま使われているすべての地図の基準とされています。
本屋さんで買えるいろいろな地図も、カーナビに表示される地図も、この地形図をもとにつくられています。

では地形図製作者の仕事である基本地形図の修正とはどういうものなのかというと、自然の地形や地上のようすは、つねに変化しています。
たとえば、地震や火山の噴火などが発生すれば、自然の地形は変わってしまいます。
一方、新しい道路や橋、ビルなどができたりして地上のようすもどんどん変わっていきます。
その変化や変更された情報をもとに、基本となる地形図をすみやかに修正していくこと、それが地形図製作者の仕事内容です。

地形図にはいろいろな決まりがあり、地図記号の大きさ、文字の大きさというのも決まっています。
地図記号は、畑とか、果樹園とか、学校で習うものと同じ形です。
さらに、地名や施設名などを縦書きにするか横書きにするか、といった文字の書き方も地図にあらわされた地域の広がりによって違います。
また線の太さも決まっています。
川の場合は何mmとか、道路は何mmというようにきまっています。
こまかい決まりがあり、それに基づいて地形図を作成していきます。
これらの決まり事は、基本的には変わりません。


地形図の作成では、現場での経験がもとめられる局面がいろいろあります。
まず、地形図はとにかく複雑になればなるほど「見やすくしなければならない」ということが大事になります。
経験が豊かになれば、地形図をつくる上での決まり事にしたがって、ここを少しずらそうとか、ここを削ろうとか、そのあたりの判断を即座にくだすことができます。
たとえば、都市部の場合に、鉄道と道路がせまい範囲で隣り合っているとき、決まりごとにしたがって鉄道を少しずらすことになります。

現在は、もとになる地形図というのはすでに完成しているので、決められたエリアをあらたに撮影したり地測量をして、地形図に修正を加えていくわけです。
地形図製作者が地形図に修正を加えると、利用者のもとには、新しい地図情報がもたらされます。
また、民間の方から、地図をつくりたいという申請があれば、その求めに応じてデータの提供を行うのも仕事です。
その結果、民間のつくり手によって、さまざまな目的に合わせた情報が加えられて一般の人たちの手にわたるという仕組みです。

身の回りをあらためて見直してみると、いろいろな地図があることに気が付くはずです。
学校で使う学習地図、観光地図、道路地図、住宅地図など、目的と用途によって多くの種類の地図がつくられています。
しかし、もし、新しい地図をつくるために、まったく最初から測量してデータをまとめるとしたら、大変な労力と費用と時間がかかってしまいます。
そこで、地形図製作者が、もとの地形図に修正を加えながら、つねに新しい地図データを作成しているのです。



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です