ボディビルダーの筋肉
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筋肉の男女差、女性と男性で筋トレの効果が違うのはなせか

スポーツパフォーマンスに多かれ少なかれ男女差があることは、誰もが認めるところです。
実際、様々なスポーツは男女別に分けられています。

雄雌の間ではっきりとした外観上の違いがあることは、生物一般にとって生殖のためにとくに重要です。
鳥では、クジャクなどの例のように、雄雌の間で顕著な色彩の違いがあります。
カエルでは、オスの前肢筋はメスのものよりもはるかに発達しています。
ゴリラでは、オスで咬筋が著しく発達していますが、この筋肉は頭頂に始まるために、オスは一目でそれとわかるとがった頭をしています。


人間では、一般成人の場合、全体重に占める筋肉の重さの割合は、30代の男子で約40%、女子で約35%と言われています。
筋肉がこれだけの割合を占めるということは、筋肉のつき方が男らしい体、女らしい体を決める一要因になっていることがわかります。
女性にもプロのボディビルダーはいて、男性顔負けの筋肉をもっていますが、それでも男性のプロボディビルダーと比べると筋肉量が少ないことはわかるでしょう。

筋肉の発達には男性ホルモンであるアンドロゲンが深く関係しています。
最も代表的なアンドロゲンであるテストステロンの分泌量には大きな男女差があり、この差が全体としての筋肉量の差に関係すると考えられています。

アンドロゲンが筋に到達すると、細胞膜を通り抜けて細胞内に入り、さらに核の中に入って、アンドロゲン受容体と結合します。
アンドロゲンを結合した受容体は遺伝子に結合し、さまざまなタンパク質の合成を促します。
筋に含まれるアンドロゲン受容体の量は筋力トレーニングをすることで増大しますので、トレーニングを行ったあとにアンドロゲンが筋肉に作用すると、筋肥大が助長されると考えられます。

また、ある研究では、アンドロゲン受容体について、男子パワーリフティング選手を対象として調査したところ、大腿四頭筋と僧帽筋でのアンドロゲン受容体の発現量を比べてみると、僧帽筋での受容体の発現が有意に高いことがわかったのです。

つまり、テストステロンの分泌量の多い男性では、僧帽筋が下肢の筋肉に比べて発達しやすいといえるでしょう。
肩や上腕の筋群にも同様の傾向があり、男らしい体つきをつくる一要因になっているのではないかと思われます。


筋繊維の男女差

筋肉の大きさだけでなく、その生理学的特性を考えてみます。
アクチンやミオシンなど、筋肉をつくるタンパク質の遺伝子は男女で同じですので、これらのタンパク質自体に男女差があることは考えにくいでしょう。

ですが、筋繊維組成に関するデータを検討したところ、若干ですが男女差があることもわかっています。

筋繊には、大きく分けると遅筋繊維と速筋繊維があります。
遅筋繊維は主に持久的な能力を発揮する筋肉で、速筋繊維は短距離走などスプリント的な能力を発揮する筋肉ですが、その割合は、男性のほうが速筋繊維が多い傾向にあり、女性のほうが遅筋繊維の割合が多い傾向にあるのです。

つまり、平均として見れば、女性の筋肉は男性の筋肉に比べ、スプリント的な競技には不向きで肥大しにくく、逆に持久的競技に向いているということになります。
このことは、スポーツ競技などでの一般的な印象とも合っているといえるでしょう。

ただ、遅筋繊維と速筋繊維の割合は個人差もあり、生活環境や行っているスポーツの違いによって変わってくるものでもあります。



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