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ダウン症とは、症状や特徴、原因である染色体異常について

一般的にダウン症と呼ばれていますが、正式名称は「ダウン症候群」です。
ちなみに「ダウン」とは発見者のイギリス医師の名前であり、「アップダウン」のダウンとは関係がありません。
また、昔はダウン症のことを、頬が丸く、体が小柄で、毛髪も真っ直ぐで薄い、などの特徴がアジア人・モンゴリアンに似ていることから「蒙古症」と名づけられていました。
しかし、「蒙古症」という呼び名は「人種差別を助長する」と言われ1968年に改名されました。


ダウン症は病気だと思っている人もいるかもしれませんが、病気ではありません。
病気は基本的に後天的に起きるもので、治療によって元に戻すことができるからです。
ダウン症は生まれつき持った体質と考えるほうが理解しやすいと思います。

ダウン症の体質の特徴としては、知的障害を伴うことが多くなっています。
ただ、これは個人差がとても大きく、ダウン症=知的障害という決めつけた考え方はできません。

次に、かかりやすい病気「合併症」を誘発することが多いのも、ダウン症の特徴です。
なかでも「先天性心疾患」を患うケースが多く見受けられます。
健常児では、心疾患の発症率は1%前後と言われていますが、ダウン症の場合、およそ50%近い赤ちゃんが心疾患を伴って生まれてくるなど、割合は突出して高くなります。
心疾患は、出産直後に発見されることが多く、近年は小児の心臓病を専門に扱う施設も増え、手術の成功例も上がり、早期の外科治療が可能になりました。

心疾患以外にも、気管支炎や肺炎など呼吸器の疾患を持つ子供も多く、乳幼児期に風邪をひいた場合は、早めに医師の診察を受ける必要があります。
しかし、体も成長し抵抗力がつき始めれば、それほど心配する必要はありません。


ダウン症の原因

障害が認知されてからもしばらくは原因が解明されないままでしたが、19世紀の終わりごろから、進化や遺伝に関する研究がめざましく進歩し、研究が細胞の「染色体」にまでおよぶようになり、ダウン症が、その「染色体の異常」によって発生すると分かったのは、1959年です

生まれてくる赤ちゃんは、精子と卵子が結びつくことで、お父さん、お母さんからそれぞれ23組の染色体を譲り受け、46本の染色体を形成します。
この染色体は、その役割から「体の設計図」とも呼ばれます。
これは、性別だけでなく、身体的特徴などの遺伝情報を含んでおり、どんな子供として生まれてくるかのデータがインプットされているからです。

ただ、そんな体の設計図である染色体に、時としてエラーが起こることがあります。
ダウン症の子供は、1から数えて21番目の染色体のエラーが原因で生まれてくるのです。
もう少し具体的に説明すると、通常、2本で1組の染色体が、1本多くて3本ある「21トリソミー」と呼ばれるものが一般的で、ダウン症の90%以上がこのパターンに起因しています。

2本ある染色体が3本ある、たったこれだけのことですが、60億個もの細胞を有する人間にとって、その小さな1つが人体に大きな影響をおよぼすことになるのです。

ダウン症を引き起こす染色体異常は、ほかにも21番目の染色体が別の染色体にくっついてしまう「転座型」というタイプもありますが、これは発生要因の3~4%と少数派です。
さらに、発生要因の1~3%ともっとも少数派なのが「モザイク型」です。

これは、もともと染色体が1本多く生まれてきた受精卵が、分裂の途中で1本の染色体が落っこちてしまい通常の2本に戻るという、とても珍しいケースです。
逆に、正常な細胞が分裂の途中で、1本の染色体を余分に受け取ってしまうというパターンもあります。

モザイク型は、ほかのタイプと比べてダウン症の身体的特徴がはっきりせず、障害も軽度であることが多いため、出生時にはわからない場合もあります。
乳児期に、「なんか、うちの子よく寝るなぁ・・・」と思って病院に行ったら、モザイク型ダウン症だった、なんてケースもあります。
いずれにせよ、どのタイプも染色体の異常が原因で発症することに変わりありません。



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