アルミニウム製のタイヤホイールの画像
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アルミニウムとは、その特徴や用途、歴史を解説

アルミニウムとは

アルミニウムとは、軽金属を代表する金属であり、かつては「軽銀」と呼ばれていました。
軽金属とは、比重が4.0よりも小さな金属の総称です。

アルミニウムが軽銀と呼ばれていたのは、銀のように美しく、銀よりも軽く、美しい銀に似た軽い金属という意味でした。
軽銀の名づけ親は「高木鶴松」とされており、この名によって、アルミニウムが広く知れ渡りました。
当時のアルミニウム製品はもっぱら鍋、水筒、弁当箱などの日用品であり、それらはアルミニウムの代名詞になっていました。


アルミニウムの最大の特徴は軽いことであり、その比重は2.7で、鉄の7.9、銅の8.9に比べれば、およそ3分の1です。
材料が軽ければ製造される機器の軽量化が図られ、特に車輌、自動車、航空機などの輸送機械にとっては重要な性質になっています。
また、熱的な性質にも優れており、その熱伝道度は銀、銅、金に次いで良好で、この特性は熱交換器や放熱板に利用されています。

さらに、アルミニウムは電気をよく伝える金属であり、その電気伝導度は銅の約60%ですが、鉄に比べれば約3倍であり、送電用電線としても広く利用されています。

このようなアルミニウムの熱的、電気的特性は軽量という特性に加えて経済性の観点から、熱伝導と電気伝導が最も優れている銅の代替材料として広く利用されています。

また、アルミニウムは活性で反応性の強い金属ですが、極めて耐食性に優れています。
その理由は、常温の大気中でも酸化が速やかに進行して表面に厚さ0.2ミクロン程度の緻密な酸化膜が生成され、それが保護皮膜となって、酸素や腐食環境との接触が妨げられるからです。
酸化膜の一部が破れてもただちに再生し、修復されます。

一方、アルミニウムの大気環境化での耐食性は良好ですが、湿度、塩分含有度などに影響されます。
例えば、腐食率の測定例として、田園地方で「0.001mm/年」、海上で「0.11mm/年」、工業地帯で「0.08mm/年」があります。


アルミニウムの歴史

アルミニウムは、そのクラーク数が金属元素の中で第一位であることからも明らかなように、地球上の土壌に広く分布しています。
にもかかわらず、その存在がなかなか明らかにされませんでした。
アルミニウムの発見が遅れた大きな理由の1つとして、他の元素と化合しやすく、常に様々な化合物となって存在し、特に酸素との親和力が極めて強いために、その真の姿が見えにくかったことが挙げられます。
金属としてのアルミニウムの存在が明らかになったのは18世紀になってからです。

日本でアルミニウムが一般の人々に知られるようになったのは明治維新後の、いわゆる文明開化によりますが、それ以前にアルミニウムを手にしていた人物がいました。
その人物とは、「徳川 昭武(とくがわ あきたけ)」です。

日本が江戸幕府末期の混乱にあった時期、1867年に西欧ではパリ万国産業博覧会が開催されました。
当時のフランス皇帝ナポレオン3世からの招待を受けた江戸幕府は、15代将軍の名代として、徳川昭武を団長とする遣欧使節団を派遣しました。
博覧会には多くの目新しい品が出展されましたが、なかでもフランスが国威をあげて製錬し、「粘土から作られた銀」という触れ込みで展示されたアルミニウムが大変に注目され、多くの人目を引いたといわれています。
徳川昭武もナポレオン3世に謁見し、アルミニウムの棒を手にすることができましたが、その美しさと軽さに感嘆したといわれています。
このときが初めて日本人の目にアルミニウムが映った瞬間です。

アルミニウムの貴重性

当時のアルミニウム製錬法は、塩化物からの化学製錬であり、塩化アルミニウムを金属カリウム、または金属ナトリウムで還元する方法でした。
したがって、得られるアルミニウムの量も限られており、それだけに価値の高い金属として位置づけられ、金や銀よりも貴重な扱いを受けていました。
また、現在でも、鋼鉄や銅と同じように重要な金属材料に位置づけられています。



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