砂時計の画像
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体内時計はなぜ25時間なのか、昼夜逆転の原因とは

体内時計は25時間と言われています。一日は24時間にも関わらず、です。
人は地球の自転と同期して効率よく生活するために、毎日この1時間のずれを調整しています。
その役目をしているのが太陽光です。
なかでも、青色の働きがもっとも強力です。
青い空を見ると心が和むことの原点は、このあたりにあるのかもしれません。

それでは、生物時計のリズムが人では25時間、マウスでは23時間と、なぜ24時間から1時間ずれているのでしょう。
その理由は、まだ明らかにはされていませんが、次のように考えられています。

地球の自転は、わずかずつ遅くなっていることがわかっています。
月や太陽が地球の海水に影響してブレーキをかけているからです。
珊瑚(サンゴ)の化石に刻まれた縞模様の縞状構造を解析すると、1日の長さが推定できます。
それによると100年当たり1.4ミリ秒のペースで一日が長くなっています。


地球上に生命が誕生した約10億年前は、地球の自転周期は約20時間でした。
約5億年前のカンブリア紀以降、地球上の生命は急速に多様化していきますが、5億年前の1日の長さは約21時間でした。
今より3時間も短かったことになります。
人が属する霊長類が誕生したのは約3500万年前といわれていますが、このころの1日の長さは23.5時間くらいでした。

人をはじめ地球上の生物は、遅くなる自転に適応し、生体リズムを保持するための機構として、約1時間の遊びを採択しました。
そして、光を浴びることにより生物時計の針を、地球の自転の時刻に合わせるという仕掛けを、遺伝子の中に組み込んだのです。
すなわち、24時間のうちの活動開始の時間帯に光を浴びると、リズムの位相は1時間後退する、という仕組みをつくり上げたのです。

人の生体リズムは約25時間です。
人は活動開始の時間帯に、光を浴びることになります。
すると、リズムの位相が1時間前進し、25時間の生体リズムが24時間に修正されるのです。
一方、マウスのような夜行性動物では、その生体リズムは約23時間です。
夜行性動物ですので、休息開始の時間帯である朝に、光を浴びることになります。
その結果、リズムの位相は約1時間後退し、23時間の生体リズムが24時間に調整されることになります。

このように、光をいつ浴びるかによって、生体リズムの位相が変位する様相が異なってきます。
光を浴びる時刻ごとに異なります。
この現象をアショッフらは、位相反応曲線と名付けました。

たとえば、人が夕方から夜に光を浴びると、生体リズムの位相は、さらに1時間後退し、地球の自転のリズムと2時間もかけ離れることになります。
ですから、もし夜に光を浴びるような乱れた生活模式を6日間繰り返すと、人のリズムは地球のリズムと昼夜が逆転してしまうことになります。
その結果、思いもかけないような健康被害が引き起こされる場合もあります。

人のリズムと地球のリズムが約1時間ずれているのは、生体リズムを保持していくための工夫だったのです。
生体リズムとは、地球上の生物が地球に生き残るために、必須の生理機構であるといわれる所以がここにあります。



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